「資産形成の超正解100」を読んだ感想。結論、資産形成迷子さんは必読!

資産形成の超正解100_アイキャッチ画像投資

今、本屋さんでよく目にする「資産形成の超正解100」を読んでみました。

結論から言うと、「何をやったら良いのかわからない資産形成迷子さんは必読!」今日からすぐ実践できる内容盛りだくさんの内容でした。

この本はどんな人向け?

インフレで物の値段が上がる昨今、資産形成に興味を持つ人も多いかと思います。
ですが、周りに流されて訳もわからず投資や仮想通貨に手を出したりしようとしていませんか?
私も以前は、「資産形成」=「投資」だと勝手に誤解していました。ですが「投資」はあくまでも数ある資産形成の中のたった1つの手段に過ぎません。
本書では、資産形成を「稼ぐ」「貯める」「使う」「増やす」の4つにカテゴリー分けして、
それぞれ具体的な行動のススメが示されています。
その中には、今日から実践できるものも多く書かれています。

  • 「資産形成」と聞くとつい苦手意識を持ってしまう
  • 実際何をやったら良いのかわからない

そんな方は、この本を読むことで
「なんだ、資産形成ってこんな簡単なことから始められるのか!」と気付くきっかけとなり、
明日からの行動を変えるヒントが見つけられるでしょう。

ここでは、本書の中で特に印象的だった項目を、
先ほどの4つのカテゴリーごとにピックアップして説明したいと思います。

『きちんと貯める』

お金を貯めるイメージ

『貯める』の章では、今ある資産を減らさないための方法、つまり無駄遣いを減らして節約するための43の具体的な行動が書かれています。

資産形成の中には口座開設が必要だったりと、実際に行動に移すのに障壁があるものも多いですが、この『貯める』の章では、今日から実践できる内容が盛りだくさんの内容となっていました。

『貯める』の章で特に印象的だった内容が、次の2つです。

朝、天気予報を必ず見る

  • 気温を把握しておらず寒くて出先で服を購入した
  • 雨予報だと知らず出先でビニール傘を購入した

皆さんも一度はこのような経験をしたことがあるのではないでしょうか。
本書にも書かれていますが、「1本800円のビニール傘を年3回買ったら、10年で2.4万円」もの出費になると言われています。同じ800円なら、スタバで美味しいコーヒーを飲みながら穏やかな休日を過ごす方が、よっぽど価値あるお金の使い方ですよね。

こうした無駄な出費を抑えるために、本項では毎朝天気予報を見る習慣をつけることを勧めています。
「資産形成」が難しいものだと思っていた人にとっては、拍子抜けするくらい誰でもできる内容に、著者の優しさを感じました。

ちなみに私は、出先で傘を買うのは嫌ですが、毎朝天気予報を見るのも面倒なので、
晴れの日も雨の日も折り畳み傘をカバンに入れています。(笑)

リボ払いは厳禁!クレカは一括のみ

「2回払いまでは手数料はかからないとはいえ、分割しないと払えない買い物は、そもそも分不相応だと思うべし。」
支払回数を分割にすることで1回あたりの支払金額が低くなるので、特に高額の買い物の時に利用している人も多いかと思います。

例えば、私の周りでも新作のiPhoneが発売されると、分割払いで購入している人をよく見ますが、私は金額の大小にかかわらず、どのお買い物でも基本的には全て一括払いで購入するようにしています。
なぜなら、自分が過去に何の購入で分割払いをしたか、いつまでその支払いが発生するかを、先々まで把握していられる自信がないからです。

もし把握できていないと、クレジットカードの請求金額が予想より大きくて家計が赤字になってしまったり、明細をみて「この決済ってなんだっけ」と思い出すのに時間がかかったりして家計管理が難しくなります。
それに、来月・再来月に予期せぬ急な出費が発生して、「あの時あんな大きな買い物しなければよかった」となるかもしれませんよね。

だからこそ、高額の物が欲しくなった時には、その物が一括で買えるだけのお金が貯まってから買うようにすることが賢明だと言えます。

『着々と増やす』

資産運用イメージ

『増やす』の章では、今ある資産にいかに働いてもらうか、すなわち資産を上手に運用するための31の具体的な行動が書かれています。

『貯める』の章と比べると、実践するのにハードルが高いものもありますが、NISAやiDeCo、FXや不動産投資など、これまでなんとなく耳にしたことのあるような資産運用の方法に幅広く触れられています。NISA制度についても簡潔にわかりやすく解説されているので、資産運用をこれから始めたいという人にはぴったりの内容です。
現行のNISA制度と新NISA制度については、こちらの記事でも解説しています。
『増やす』の章で特に印象的だった内容が、次の2つです。

金利の高い銀行に預ける

金利の高い銀行にお金を預けることは、基本的に損をすることがありません。店舗を持たないネット銀行だと、普通預金だとしてもメガバンクの100倍もの金利が付く銀行もあります。この項では、そうした金利の高いネット銀行にお金を預けることがおすすめされており、具体的な銀行名まで紹介されています。

資産運用に関連する書籍の多くでは、資産運用の手法として「投資」の手法が紹介されています。
投資だと、得をすることもあれば損をすることもあることが大前提ですが、損をせずに資産運用をすることも可能だと教えてくれるのが本書の良い点だと言えます。

ちなみに私も、本書でおすすめされている『楽天銀行』に預けています。大手銀行の普通預金の100倍も高金利の0.1%で預けているので、たまに1,000円ほどの利息が振り込まれています。※事前に設定が必要

銀行で金融商品を勧められても即決しない

今や郵便局(ゆうちょ銀行)や各大手銀行や地銀など、幅広い金融機関でNISAやiDeCoの取り扱いがされています。私も以前、ただ登録印鑑の変更のために銀行へ行っただけでNISAの勧誘を受けたくらいですから、金融商品を勧められる機会は避けようにも避けられないのが現実です。

ですが、店舗を持つ銀行はそれだけ人件費や店舗の家賃が発生するので、金融商品の手数料も高く設定されていることが多いです。そのため、銀行の窓口の方の勧誘が魅力的な内容であったとしても、即決はせずに一度持ち帰ってからしっかり他社と比較をして決めましょう。

この項が印象的だと思った理由は内容も去ることながら、資産運用の説明の中で「すべきではないこと」を教えてくれているからです。

資産形成の書籍では、「投資信託を買わないと損」だとか「株をやろう」だとか、「〇〇をしろ」という内容が多いように思います。ですが、本書の資産運用に関する内容には「〇〇をしない」ということも教えてくれています。

資産運用は誰に言われたからやるものではなく、人それぞれ納得したタイミングで始めれば良いと思います。ですが、資産運用の世界では、手を出してはいけない『ぼったくり投資商品』が横行しているのも確かです。そして、そういった『ぼったくり投資商品』は、甘い言葉とともに人々の耳に入ることが多いです。

資産運用においては、何かを『実行すること』と同じくらい、『してはいけないことに手を出さないこと』が重要だと本書では教えられています。

『基本は稼ぐ』

稼ぐイメージ

いくら節約をして支出を減らしても、収入が少なければいつまでも生活が潤わないですし、生活余剰金がなければ資産運用にも手が出せません。
次の『稼ぐ』の章では、本業や副業で今よりも稼ぐ(手取り収入を増やす)ための16の具体的な行動が書かれています。

共働きは年金の高い方が税金の控除を受ける

『基本は稼ぐ』と言われると、昇進のために資格を取ったり、本業の他に副業を始めたりすることが思い浮かびますが、この項のように、すぐに実践できる内容も書かれています。

例えば、生命保険に加入している人は『生命保険料控除』や、1年間にかかった医療費が10万円を超える家庭は『医療費控除』などを申告することで、還付が受けられたり手取り収入が増える可能性があります。

そんなお得な『控除』の制度ですが、実は共働きの場合には注意が必要です。
家計管理を女性がやっている家庭は多く、共働き夫婦の場合でも、仮に、病院の受診料や薬局・ドラッグストアでの薬代などの管理を奥さんが行っていたとしても、所得が旦那さんの方が多ければ、旦那さん名義で申請することをお勧めします。

医療費控除含め、あらゆる控除は所得の多い方が申請することでより還付が大きくなるため、申請の際には注意しましょう。

『賢く使う』

節約をして稼ぎを増やして、投資でさらに増やして小金持ちになったとしても、天国にお金を持っていくことはできません。
次の『使う』の章では、賢く、より幸福感の高いお金の使い方のアイデアが10通り書かれています。

健康管理にお金をかける

健康管理にお金をかけるイメージ

「身体を壊せばおいしいものを食べたり、友達と自由におしゃべりすることもままならなくなります。仕事ができず収入がなくなる上に、医療や通院にお金がかかり資産は減ってしまいます。」

この文章にあるように、本項では、健康でいるための支出は惜しまずに使うべきだと語られています。
この項では、病気の早期発見予防の観点から健康診断に定期的に行くこと、健康な歯を維持すべく歯医者に定期的に通うこと、良質な睡眠を取るための支出が重要であることなどが書かれています。

これらも確かに大事ですが、私はある程度食費にもお金をかけるべきだと考えています。
というのも、一人暮らしやバリキャリ夫婦などはどうしても食事が外食や出来合いのもので済ませてしまうことが増えますが、それでは栄養に偏りがあったり、塩分や添加物も多く含まれていることが多いです。
スーパーに行ったときも、少し高くても安心安全な食材を購入することは、長期的には病気の未然防止や健康寿命の延伸に繋がると言えます。

こういった側面からも、健康管理にしっかりお金を使うことでより人生の幸福感が高まると言えるでしょう。

まとめ【本書を読んで面白いと思った3つのこと。】

資産形成に関する書籍は、数えきれないほどありますが、
この本ならではの特徴として、私は以下の3点を挙げます。

  • すぐに実践できる内容が多く書かれている
  • 『やるべき』に加えて『やってはいけない』ことも同じくらい書かれている
  • 資産形成の本なのに『お金の使い方』も書かれている

結論、「そもそも資産形成ってなに?」、「何から手を付けて良いかわからない」という資産形成初心者の方にはぜひ読んでほしい一冊でした。

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